こんにちは!
原田祥吾です。
今日は「AI時代における“共創”」について書きたいと思います。
ちょっと堅く聞こえるかもしれませんが、実際はすごく人間くさい話です。
「システム」は手段であって、目的じゃない
僕はこの仕事を始めたときから感じていました。
クライアントが本当に求めているのは“システム”じゃなくて、“成果”だということです。
システムを作るのは楽しいんです。
でも、企業が本当に望んでいるのは“動くプログラム”ではなく、
「売上が上がった」「業務が軽くなった」「お客様が喜んでくれた」という変化なんですよね。
システムは、そのための“手段”にすぎません。
ここを勘違いすると、いつの間にか「作ること」が目的になってしまう。
それは、目的地を忘れて地図だけ眺めているようなものです。
企業の目的は「利益」じゃなく「価値」
よく「企業の目的は利益だ」と言われます。
でも、僕はそうは思いません。
利益は大事です。
けれど、それは価値を生み出した結果にすぎません。
お金が目的になると、会社は息苦しくなります。
数字ばかりを追いかけて、価値を生み出す喜びが消えていくからです。
Linnoedgeは、利益ではなく価値を起点に考える会社です。
共創とは、その価値を一緒に生み出す行為だと思っています。
「海外進出支援」はもう一つの共創
プロジェクトを重ねていく中で、こんな声を何度も聞きました。
「うちの商品は良いと思うんだけど、海外ではどう展開していいかわからない」
実はここにも、日本企業が抱える根っこの課題があります。
情報が足りないのではなく、“現場で動く決断力”が足りない。
海外の空気を肌で感じる前に、机上の議論で止まってしまうんです。
だから、2025年に海外進出支援事業部を立ち上げました。
市場調査から通関、展示会出展、販路づくりまで。
「現場に一緒に立つ」という覚悟で、日本企業の挑戦に伴走しています。
机の上で考えるより、足で感じた方が正確です。
現場に出ると、数字だけでは見えない人の感情や文化が分かります。
僕は、そこに“本当の共創”があると思っています。
AIバイブコーディング──「FigmaよりAIに話せ」
そして、いま取り組んでいるもう一つの挑戦が
AIバイブコーディング開発モデルです。
これをすごくざっくり言うと、
「人が話した内容から、AIが自動で動くプロトタイプをつくる仕組み」です。
要件を自然言語で伝えると、AIが機能を整理し、
わずか数時間で動くアプリを形にしてくれます。
以前なら数週間かかっていた工程が、数日で終わるようになりました。
「Figmaで描くより、AIに話した方が速い」
この言葉は、まさに新しい開発スタンダードを象徴しています。
もちろん、AIがすべてをやってくれるわけではありません。
人が考え、人が判断し、人が価値を定義する。
AIは、そのプロセスを支える“共創パートナー”なんです。
チームも、働き方も変わる
AIを導入したことで、チームの構造が変わりました。
デザイナーはUX全体を構想し、
エンジニアはAIが出したコードを最適化し、
そしてクライアントも、開発の輪の中に入っていきます。
昔のように「依頼する人」と「つくる人」が分かれていない。
みんなが一緒に考え、動き、創る。
それが、僕たちの言う“共創チーム”です。
AIは、人を中心に置くための技術
Linnoedgeは「AIを導入する会社」ではありません。
AIを前提に、人が中心にいられる会社を目指しています。
AIは恐れる対象ではなく、
人の創造力を引き出すための仕組みだと思っています。
ベトナム、日本、インド。
それぞれの国のメンバーが、AIと共に学び、共に成果を出していく。
その過程こそが、Linnoedgeの存在意義です。
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というわけで
結局のところ、僕たちがやりたいのは「システム開発」ではなく「未来づくり」です。
文化をつなぎ、国をつなぎ、そして人とAIをつなぐ。
その真ん中に、“共創”があります。
AIの時代になっても、人の可能性は消えません。
むしろ、人の想像力が、AIによって拡張されていく時代なんです。
僕たちは今日もその現場で、
「つなぐことで、越えられる」という信念を確かめながら進んでいます。